深夜営業許可|スポーツバーの営業では遊興行為に注意する!


最近では、お酒を飲みながらスポーツ観戦を楽しめるバーが非常に増えましたね。

ちょうど今、ラグビーのワールドカップが開催されていますが、パブでビール片手にテレビにくぎ付けになっている外国人のニュース映像がよく流れますね。

来年には東京オリンピックが控えてますが、今回の外国人特需の影響で来年のオリンピックまでにスポーツ観戦用のテレビを置くバーも増えていくのではないでしょうか。

個人的にはスポーツ観戦ができるバーが増えるのは非常に賛成なのですが、店側にとってはいいことばかりじゃありません。

よかれと思ってしている営業が、場合によっては風営法違反とみなされてしまうことがあるのです。

知らずのうちに風営法違反を犯してしまうことのないように、スポーツバーの営業者は風営法違反の可能性を知っておく必要があるでしょう。

 

バーでのスポーツ観戦は遊興に当たる?

バーやパブでのスポーツ観戦は、流す映像によっては著作権法違反が問われることがありますが、これについてはまた別の機会に・・

バーなどで深夜に(深夜12時以降)スポーツ観戦するためのお客を積極的に集客し、店とお客が一緒に盛り上がって観戦するような場合は、風営法の遊興行為に該当する可能性があるため店側は注意しなければなりません。

遊興とは、「営業者側の積極的なサービスによって客に遊び興じさせること」となっていますが、店側がお客を積極的にスポーツ映像を観戦するように促すことは遊興に当たる可能性があります。

遊興についての解説▶こちら

通常、バーなどでは深夜12以降に客に遊興をさせることはできません。

もし、店でのスポーツ観戦が遊興に当たると警察に判断された場合は、深夜営業許可では営業を継続することはできないため、新たに特定遊興飲食店営業許可が必要となります。

では、「特定遊興飲食店営業許可を取得すればいいじゃん」・・と思われるかもしれませんが、この特定遊興飲食店営業許可は取得できる地域の制限が非常に厳しく、おそらくほとんどの店では取得できないでしょう。

 

警察の取り締まりを受けるケースとは?

繁華街などで定期的に行われる合同査察などで違法営業を指摘されるケースもありますが、一番可能性が高いのは他者からの密告でしょう。

実は他者からの密告で警察が動くケースは結構多いのです。

弊所へのご依頼でも、他者からの密告で警察から指摘を受けたために、許可を取得されるケースが何件かありました。

風営法違反を指摘されたら警察は動かざるを得ないので、そこで違反行為が発覚するケースがあるのです。

理由はどうあれ、警察に違反行為を指摘されてしまっては従うほかありません。

 

スポーツバーの営業で注意すること

おそらくどこのバーでも、わざわざ特定遊興飲食店営業許可を取得して営業をしたいとは思わないでしょう。(そもそも取れませんが・・)

深夜営業許可のままで営業できるならそれに越したことはありませんからね。

では、バーでのスポーツ観戦が遊興に当たらないため注意することはどのようなものでしょうか。

  • 店側がマイクパフォーマンスなどで客を煽ったりしない。
  • 立て看板などにスポーツ観戦を積極的に促すような記載をしない。
  • DJブースの設置は不可
  • 必要以上に音楽をかけてお客を煽らない。

とにかく「店側が積極的に客を遊び興じさせる行為」は遊興に当たるのでその点を理解しておきましょう。

 

店の騒音には注意する

必要以上に音楽の音を大きくしたり、店でお客が騒いだりする場合には特に注意が必要です。

また、店を出たお客が外で騒いだりするのも注意が必要です。

風営法違反で店が取締を受けるケースで多いのが、近隣住民によるクレームや他者による密告なので、近隣住民や他店に対する配慮を忘れないように営業することが大事です。

 

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行政書士 光野井良浩