アミューズメントカジノバーとは?
アミューズメントカジノバー(以後カジノバー)とは、お酒を飲みながらポーカーやバカラなどのカードゲームやルーレットを楽しむお店のこと言います。
将来的に本物のカジノができる可能性もあるということで、都内だとこの手の店が最近増えてきているようです。
地方でも今後さらに増えることが予想されますので、これからカジノバーの開業を考えている方は少しでもこの記事を参考にしていただければ幸いです。
飲食店なので、まずは保健所の許可が必要
カジノバーとは言っても食べ物や飲み物も提供するわけですから、まずは保健所の許可を取らなければなりません。
調理場の設備については保健所が直接確認しにきますので、調理場に必要な一通りの設備をそろえておく必要があります。
保健所の手続きはそれほど難しくはありませんが、面倒であれば後述する風俗営業許可と一緒に行政書士に依頼してしまったほうが無難でしょう。
飲食店許可の取得手順は▶こちら
チップの貸し出しはOKだが・・
一般的なカジノバーだと、ゲームを楽しむ前に受付にて事前にチップを貸し出しているお店がほとんどのようで、このチップの貸し出し料が店の主な収入源となるようですね。
このチップを遊技後に店側が換金することは賭博行為になってしまうため当然できません。
余ったチップを一定期間保管しておくのは問題ないのでそのようなシステムを作っておいてもいいかもしれません。
また、チップを別の物と交換することも営業の形態からすると賭博行為とみなされる可能性があるため、やめておいたほうがいいでしょう。
警察から変に疑いをかけられるような行為はやめておくことをオススメ致します。
ディーラー設置について
カジノバーの営業にはゲームセンターと同様に風俗営業許可の5号の取得が必要となります。
お客様が遊技台で自分たちでカードゲーム等を楽しむ分には5号許可のみで問題ありませんが、各遊技台にディーラーを設置する場合は注意が必要です。
ディーラーを設置してのお客とのやり取りは風営法上では接待営業とみなされてしまう可能性があり、接待営業をする場合は1号許可も同時に必要となってきます。
1号許可と5号許可は同時に取得できるの?
通常、風俗営業許可は1店舗につき1つのみ取得が可能となっています。
風俗営業許可は1号から5号までありますが、それぞれ少しずつ規制の内容に違いがあり同時取得を認めてしまうと相反する部分ができてしまうため、同時に複数の許可を取得することは通常できません。
しかし、ディーラーを設置するカジノバーの場合は、1号許可と5号許可両方の規制内容を含むため、両方の許可が必要になるのです。
ほとんどの場合、5号許可のみで問題ないと思われますが、ディーラー設置に対する解釈は都道府県ごとに違いがあるため、許可申請前に警察に相談しておいたほうがよいでしょう。
カジノバー開業に必要な許可は?
カジノバーを開業するためには
- まず保健所の許可を取得する
- 次に風俗営業の5号許可を取得する
風俗営業許可の申請は飲食店許可を取得又は申請後でなければできません。
※飲食物を提供しない場合は別
深夜営業許可で営業はできる?
深夜許可を取得してカジノバーと名乗ること自体は問題ありませんが、カードゲーム用の遊技台やルーレットなどを設置することはできません。
遊技設備とみなされるようなものの設置については5号許可が必要となります。
ちなみに、よくある質問として風俗営業許可と深夜営業許可を同時に取得できませんか?
と聞かれることがありますが、それぞれ規制範囲が違い規制内容に矛盾が生じてしまうため、同時取得はできません。
営業時間は何時までOKなの?
風俗営業許可を取得した場合、営業は深夜12時までとなります。
深夜12時にはお客をすべて帰して営業を終了しなければなりません。
深夜営業許可を取得して営業するのであれば営業時間に制限がないため朝まで営業は可能ですが、先に言ったように、遊技台とディーラーの設置はできません。
5号許可については、開始時間が都道府県により条例で定められている場合があるため、午前中から開店するのであれば調べておいたほうがよいでしょう。
警察の取り締まりについて
通常の風俗店であればそれほど頻繁に警察の立入調査が入ることはありませんが、カジノバーについては常に賭博の心配があるため、頻繁に警察の調査が入ることが予想されます。
いつ警察の調査がはいってもいいような状態を常に保っておくことが重要です。
必要な届出を行わないで遊技台を増減したり、客室内の構造を変更したりはできません。
警察の立ち入り調査について▶こちら
申請手続きについて
保健所の許可は時間があれば自分で書類を作成して申請することも可能ですが、風俗営業許可の申請に関しては、やったことのない方が一から調べて申請するのはほぼ無理でしょう。
許認可の専門である行政書士でも始めてやるのであればかなりハードルが高いと言えます。
1号と5号の同時取得となれば尚更です。
もしこれからカジノバーの開業を予定しているのであれば迷うことなく風営許可を専門にしている行政書士に依頼することをオススメ致します。
許可取得が早いだけでなく、営業上の注意点やその後の変更が発生した際などにもすぐに相談に乗ってくれるでしょう。
最後に・・
カジノバーは今後さらに増えていくことが予想されますが、営業の形態上、警察を無視して営業することはできません。
風営法の規制をしっかりと理解して正しく営業していくことが重要です。
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